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月別アーカイブ: 2023年3月

献立提案・栄養管理アプリ、フレイルの方に向けた食事支援機能を提供開始

・パーソナライズ献立提案・栄養管理支援アプリ『おいしい健康』を運営する株式会社おいしい健康は、フレイル及び年齢に合わせた体作りをしたい方に向けた食事支援機能の提供を開始したと発表。
・AI献立や栄養管理支援アプリの便利な機能で、フレイルや年齢に合わせた体作りをしたい方を支える食事を簡単に手軽に実現できるとし、「体調やお悩みに合わせてレシピの検索」「自分の体型や年齢にぴったりの献立を提案」「日々のお悩みなどの助けになるコンテンツや料理研究家とのコラボレシピ」の3つのコンテンツから構成。
・健康な方やダイエット、生活習慣病予備群といった「予防・自己実現のための食事」から患者や妊婦・高齢者など「医療上の制限がある方の食事」まで、エビデンスに基づく食事管理を毎日の家庭でおいしく手軽に実践できることを目的として、フレイル、糖尿病、腎臓病、乳がんの治療中などの状態での食事支援機能をリリースした。

マイナンバーカードへの介護保険被保険者証統合、2025年度以降運用開始

・厚労省は27日の社会保障審議会介護保険部会にて、介護保険証をマイナンバーカードで代替できるようにする方針を示した。
・現在健康保険証との一体化も予定しているが、これにより事務の効率化やデータ連携基盤の強化につなげる予定。
・なお、既存の紙の介護保険証は廃止せず、認知症高齢者、マイナンバーカード不取得者への対応は引き続き行う。
・部会では、「マイナンバーカードの活用を速やかに進めてほしい」の意見が出る一方、「認知症高齢者のマイナンバーカード取得方法や義務でないマイナンバーカードを持たない被保険者の対応を検討する必要あり」などの課題も出された。
・しかし、導入そのものに関しては出席委員からは大筋で賛成が得られたことから、自治体のシステムの標準化などが予定される2025年度以降に運用が開始されることとなった。

センサーマット型介護用見守りセンサーに、オプションでカメラとおむつセンサーが利用可能に

・株式会社ツカモトコーポレーションはCareTEX’23(東京ビッグサイト南展示棟)で、介護用見守りセンサーアルゴスリープのブース展示を予定。その際に新たに連携可能なオプションを展示すると発表した。
・アルゴスリープはマットレスの下に敷くだけで、ベッド上での状態表示やバイタル情報(心拍、呼吸数)、睡眠解析データから利用者を見守ることができる、独自アルゴリズム開発をした非接触型のIOTセンサー。
・今回、オプションとして「AlgoMonitor」(カメラセンサー)、「AlgoDetect」(非接触型おむつセンサー)を発表。今後発表予定の浴室用センサーを加え、利用者の特徴や施設の運用方針に合わせたオプションデバイスの連携が可能となり、介護業務の生産性の向上が実現できるとしている。
・CareTex’23は3月22日(水)~24日(金)まで東京ビッグサイト南展示棟で開催予定。

「ケアマネのための福祉用具マネジメント」発刊

・法律関連出版物、各種データベースを提供する第一法規株式会社は、『ケアマネのための福祉用具マネジメント―利用者の「やりたい」「行きたい」がどんどん引き出せる!―』を2023年3月3日に発刊。
・高齢者の自立支援に欠かせない杖や歩行器、手すりといった福祉用具について、導入から支援の経過がわかる、ケアマネジャー視点で書かれた福祉用具の解説本となっている。
・本書は「解説編」「ケーススタディ編」の二部構成となっており、ケアマネジャーがおさえておくべき“福祉用具”の基礎知識の解説から、ケアマネジャーが実際にかかわった「成功事例」「失敗事例」まで紹介、導入から支援の経過までをわかりやすく解説して
いる。
・著者は高齢者生活福祉研究所長の加島守氏。

2024年度より実施の無資格介護職員への認知症研修義務化、状況を調査へ

・厚生労働省は2024年度からの無資格の介護職員に対する認知症に関する研修受講の義務養務化に関して、2023年夏に、対象者の受講状況を含む現状を調査するとした。
・今回、対象となる無資格介護職員に教務化されるのは「認知症介護基礎研修(6時間)」となり、2021年度介護報酬改正の際に義務化が決まったものの、2023年度中までは発行期間としていた。
・16日に開催された社会保障審議会介護給付費分料会では、「令和3年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査」の一環として行われ、認知症介護基礎研修を受講させたことによる効果や研修修了者によるケア・接し方の変化、受講にあたり出てきた課題の抽出を調査するとしている。

「在宅栄養」の指標化、地域進出の好機に

 昨年末、厚生労働省は「第8次医療計画等に関する意見のとりまとめ」を公表しました。医療計画は都道府県が作成するもので、第8次は2024年度~29年度の6年間が対象です。厚労省は、今年度中に医療計画作成のための基本指針を策定します。

 今回の取りまとめでは、在宅医療体制の整備に関して、新たに追加する指標例に「訪問栄養食事指導を実施している診療所・病院数」「訪問栄養食事指導を受けた患者数」が明記されました。在宅栄養の推進に向け大きな前進です。

 その前段となる在宅医療の方向性について厚労省は①医師・歯科医師の定期的な診察と適切な評価に基づいた指示による在宅療養患者への医療・ケアの提供②在宅医療における各職種の機能・役割の明確化――が重要だとしています。

 ②では訪問看護や訪問歯科、訪問薬剤管理、訪問リハビリなど在宅医療に関わる各サービスの役割も明記。訪問栄養食事指導は「管理栄養士が配置されている在宅療養支援病院や栄養ケア・ステーション等の活用も含めた体制整備が重要」とされています。入院患者だけではない「地域・在宅マインド」の醸成、さらにこうした管理栄養士を雇用する医療機関の動機づけになることを期待します。

 また、栄養ケア・ステーションと言っても、小児・児童の食育、スポーツ栄養、料理教室など得意分野がさまざまです。実際に在宅療養支援へ対応可能なステーションがどれほどあるか、精査していくべきでしょう。

 

在宅栄養ニーズは在支診等に連動

 では、訪問栄養食事指導の指標(目標値)はどのように考えるでしょうか?ベースになるのは、地域で訪問診療を受ける患者の数や、訪問診療が提供可能な医療機関の数です。

 ご存じの通り、看護・リハビリ・栄養指導等は「医師の指示」のもと提供されるのが原則です。在宅へアプローチできる医療機関の体制整備があって成立するサービスであり、つまり、前述の「医師・歯科医師の定期的な診察と適切な評価に基づいた指示」が非常に重要な意味をもつことになります。今回の取りまとめでは、従来の在支診・在支病の数に加え「機能強化型在支診・在支病」、つまり在宅医療をより積極的に提供する医療機関数も指標化するとしています。

 例えば、私が今住んでいる北海道名寄市は在宅療養支援診療所(在支診)が1カ所のみで、訪問看護3カ所、訪問歯科は2カ所です(22年末時点)。「病院・施設中心型ケア」で、在宅医療を受ける患者の多くは終末期。体力の維持や「食べる喜び」の実現へ、果たせる役割はもちろんありますが、退院後数日~数週間で亡くなる方も多く、なかなか在宅栄養のニーズが上がってきづらい地域ではあります。

 また、現状は在宅栄養のほとんどが介護保険の居宅療養管理指導で提供されています。24年度は医療・介護同時改定で、各計画のスタートラインも同じです。在宅介護の需給状況も踏まえた医療計画が求められるでしょう。

高齢者介護の新形態「オンライン介護デイサービス」を開始

・合同会社さわもとは、令和5年4月よりオンライン介護デイサービスをオープンすると発表。
・本サービスは、ZOOMを使い、全身体操・脳活レク・聞き書きレクなどを平日毎日 10.15から15:00まで提供するもの。
・オンラインのため、現実のデイサービスのような入浴介助やお食事のケアはないが、オンラインであっても、デイサービスの最も大きな役割のひとつである「生活リズムを整え、暮らしにメリハリをつける」という効果は期待できるとしている。
・新型コロナの感染症法上の位置づけが5類となることが決まり、一定程度の流行を許容する社会となる中で、感染不安で通所サービスの利用や外出ができない高齢者向けに、心身機能の雑持向上に役に立てるようなサービスを提供することを目的としている。
・本サービスは介護保険適用外のため自費サービスとなるが、現在は無料でのモニターを募集している。